うるみん新聞 2021年 春号~野菜を食べよう~

 

健康経営を考える

社員一人一人の健康が経営のプラスに。

社員の健康を守ることが企業の経営アップにも繋がる「健康経営」の考え方。 なぜ、健康経営が経営力のアップに繋がるのでしょうか? また「健康経営」に取り組むには何から始めたら良いのでしょうか?

うるま市の事例とともにご紹介します。

 

「健康経営」とは?

近頃よく耳にするようになった「健康経営」。従業員の健康管理を経営的な課題として捉え、戦略的に実践することを「健康経営」と呼び、経済産業省でも推進しています。例えば、労働時間が長く休日もなかなか取れない状況が続くと、肉体的な疲れに加え精神面にも悪影響を及ぼします。結果として、労働意欲や生産性の低下により経営も悪化、企業の信頼も損なうことになります。そこで注目されているのが「健康経営」。では、具体的にどのようなことに取り組んだら良いのか、「うるま市商工会」事務局長の平良雄史さんにお話を伺いました。

従業員の健康状態を把握する

「うるま市商工会は、市内2630社の会員を有する商工会。うるま市は約8割が、5名未満の中小企業や個人事業社。小規模事業の場合、一人でも病に倒れてしまうと、経営基盤が崩れてしまうというリスクを抱えています。従業員の健康状態を把握することで、生活習慣病をはじめ、病の早期発見・早期治療により重症化を防ぎ、労働力を安定させることができます。うるま市商工会では、健康診断事業として、会員事業所が受診できる『集団検診』を実施しており、一人当たり1500円を商工会が負担しています。企業の財産は人材。企業のなかで従業員が健康的に働くことで経営力もアップします」と事務局長の平良雄史さん。健康診断も一度だけでなく、継続的に受診することも大切です。

 

今回お話を伺った方

うるま市商工会 事務局長 平良雄史(たいらたけふみ)さん

 

うるま市商工会では、市内の会員事業所の経営に関するアドバイスのほか「健康経営」の推進も行っています。

「健康経営」の具体的な取り組み

「健康経営」を実践するには、従業員の健康状態の把握に加え、長時間労働の削減、定期的な休日の取得、運動習慣や禁煙の推奨、従業員が健康を意識しやすい環境づくりなども大切です。次に、大和コンクリート工業株式会社の比嘉希社長に、「健康経営」として実践している具体的な取り組みや、そのメリットについて伺いました。

「『健康経営』の取り組みとして、一番最初に始めたのは、社員が連続5日間のリフレッシュ休暇を取得すること。有給と、週2日間の休日を合わせると、前後で最大9日間の休暇が取得できます。この連続休暇によって、家族で長期旅行に出かけたり、個々のスキルアップのために勉強時間に充てたりなど、ワークライフバランスの向上にも繋がっています」と比嘉社長。さらに、2017年からは、それまでの8時間労働から1時間短縮した「7時間労働制」を導入。「労働時間が短縮されても、限られた時間の中でサービスの質を下げることのない効率的な業務運営の方法について考え、実践していくようになる」と、課題解決能力が高まり、生産性も向上したと話します。「16時に帰社するお父さんたちは、子どもたちのお迎えや、家事の分担、PTA役員など、家族や地域に関わる時間も持て、家族や地域からの好印象も得ているようです」と、周囲に及ぼす短時間労働によるメリットも。そのほか、健康管理の面では、社員全員が年に一度の定期検診を必ず受診し、その結果を受けて、産業医による健康相談や、健康状態を改善する仕組み作りを行っています。今後も、社内全面禁煙に向けても取り組んでいきたいと「健康経営」の効果を実感していました。

 

「健康経営」の一歩を踏み出そう

うるま市健康支援課では、健康づくりの応援として、企業や団体に、保健師・栄養士・健康運動指導士などの専門職が出向き、健康意識を高める「出前健康教室」を実施しています。その内容は、日頃の食生活の改善や、職場や自宅でできる運動の提案、睡眠や休養の大切さ、禁煙のメリットや必要性、虫歯・歯周病予防について、検診の必要性や受診方法など。また、企業に血圧計を無料貸出しし、一定期間測定した結果を受けて、保健指導や栄養指導にも取り組んでいます。

「健康経営」の第一歩として、まずは自分を含め従業員の健康状態を把握し、健康意識を高めることから始めてみませんか?

 

今回お話を伺った方

大和コンクリート工業株式会社 比嘉希(ひかのぞむ)社長

うるま市昆布にてコンクリート製品の製造業を営む。30~40代の働き盛りの世代を中心に約30名の社員たちと物づくりに勤しむ。

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